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「マグネシウム・鎮痛剤・整腸剤」実は胃腸トラブルの原因に…。ランナーがやりがちな3つの間違い

  • 執筆者の写真: 治樹 片岡
    治樹 片岡
  • 2025年12月28日
  • 読了時間: 5分

胃腸トラブルを誘発する“ランナーが知らない3つの間違い”

ランナーの皆さん、お疲れ様です。快腸走社長の片岡です。


今回は前回の記事で少し触れた、「ランナーが知らず知らずのうちにやりがちな3つの間違い」について触れました。


具体的には次の3つで、これらは胃腸トラブルの引き金になると言われています。


  1. 脚攣り防止のためにマグネシウムを摂取する

  2. ロキソニン等の鎮痛剤を服用する

  3. ビオフェルミン等の整腸剤を服用するする


胃腸トラブルの主な要因は「内蔵の血流不足」ということでしたが、これに加えて上記の成分や薬剤を摂ると胃腸トラブルリスクを引き上げるという解説をしました。


今回はこの3つの間違いについて、詳しく説明します。


マグネシウムは脚攣り予防効果は無く、排便促進作用がある

1つ目のマグネシウムに関しては、走行中に足攣りを防ぐためや既に起きてしまった脚攣りを和らげるために、マグネシウム入りのエネルギージェルを飲むランナーが多いと思います。しかし、実は「マグネシウムの摂取は足攣り防止に効果なし」として科学的に結論が出ておりまして、マグネシウムに脚攣り防止効果を期待するのは難しいです。


そればかりではなく、マグネシウムには排便を促す効果があり、レース中の腹痛や下痢を誘発するリスクがあります。実際、薬局で売られている一般市販薬の下剤には、「塩化マグネシウム」や「酸化マグネシウム」が排便促進の主成分として配合されています。機会があれば確認してみてください。


実際、マグネシウム入りのエネルギージェルをレース中に摂りすぎてしまって、途中で下痢になってしまうランナーの方もいらっしゃいます。はじめから脚攣り防止にマグネシウムは無意味ということを知っていれば、胃腸トラブルのリスクを犯してまでマグネシウム入りのエネルギージェルを摂ることは無かったでしょう。


ロキソニン等の鎮痛剤には胃腸トラブルの副作用がある

2つ目のロキソニン等痛み止めや鎮痛剤についても、レース中あるいはレース直前に服用しているランナーもいると思います。藁にもすがる思いで痛み止めを使いたいというお気持ちは分かります。

足底筋膜炎や腸脛靭帯炎など脚に痛みを抱えていたり、女性であれば生理と重なってしまったり、高山病で頭痛に苦しんだりなどレース中に色んな痛みに悩むランナーは多いです。


このような類の痛みを感じにくくするために、市販薬として手に入りやすいロキソニン等の痛み止めが使われるのが一般的です。これらは「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」と呼ばれる種類の薬なのですが、胃腸の調子が悪くなるという副作用があることで有名です。薬のパッケージや説明書にも「胃部不快感、腹痛、吐き気、下痢、便秘などの胃腸症状を引き起こすことがある。」という内容が記載されています。


こういった痛み止めを使いたい場合は、胃腸トラブルリスクのことも加味して判断することをおすすめします。もしくは、鎮痛剤を飲んだ後に胃腸トラブルになることを予め想定して、胃薬や下痢止めもセットで持って行くとよいと思います。 ただ、胃薬や下痢止めにもデメリットがあります。これらには、吐き気や下痢を強制的に止めると同時に胃腸の機能を一時的に抑え込むという作用があります。すると補給食や水分を摂取しても身体に吸収されにくくなってしまうという二次被害が起こる可能性があります。そこのリスクも加味して、最終的に最善策を判断するということが必要です。


レース中の整腸剤は意味なし。慣れていないと腹痛に

3つ目の整腸剤をレース中に使用するランナーも多いのではないでしょうか。ビオフェルミンに代表され、薬局などで簡単に手に入ります。レース中にこれを飲むことで、腹痛を和らげようと期待されるランナーもいると思います。

実際、とあるトレイルランニングレース中に私の後ろで話していたランナーが、「お腹が痛いからさっきエイドでビオフェルミンを飲んだけど、なんか効かないんだよね。」と言っていたのを耳にしたこともありました。


ただ、残念ながらレース中はそのような整腸剤を摂っても意味はありません。むしろ、腸内環境を発酵させて腹痛を悪化させる可能性もあります。


というのも、整腸剤の主成分はプロバイオティクスと呼ばれる腸内環境を整える細菌です。例えば、ビフィズス菌や乳酸菌など有名どころの細菌たちが含まれます。プロバイオティクスというのは、基本的に1ヶ月以上継続的に摂り入れることで、腸内環境が改善することを狙う目的で使用するものです。普段の日常生活では是非積極的にプロバイオティクスを摂取すべきと私は両手を上げて推奨しているのですが、レース中では話が違います。


レース中にお腹が痛くなったからといって、1〜3錠に整腸剤を飲み込んでもすぐに腸内環境が改善されるわけではありません。1ヶ月以上かけて効果が期待されるものを、レース中に飲んでのんびり腸活してもしょうがないということです。


一方で、プロバイオティクスに普段から慣れていない方が急に整腸剤を摂取すると、腸内が発酵してガスが出たり腹痛になったりする場合があります。これは腸内環境がプロバイオティクスにまだ慣れていない段階に起きやすい現象で、腸内細菌たちが入れ替わるために一時的にそういった反応が起こります。要は、元々住み着いていた腸内細菌たちが、新しく入ってきた新参者の細菌に驚いて過剰に反応しているということです。


日常生活でこれが起きても何ら問題ないのですが、レース中に腹痛を和らげようと摂取した整腸剤がむしろ逆効果になりかねません。


以上、今回は「ランナーが知らず知らずのうちに胃腸トラブルを誘発している3つの間違い」について解説しました。

今後もこのようなまだランナーに浸透していない胃腸トラブルに関する役立つ情報を発信していきますのでよろしくお願いします。


株式会社快腸走

代表取締役社長

片岡治樹

 
 
 

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