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(知らなきゃヤバい)長距離ランナーを苦しめる“胃腸トラブル”について解説

  • 執筆者の写真: 治樹 片岡
    治樹 片岡
  • 2025年12月27日
  • 読了時間: 5分

ランナーを苦しめる“胃腸トラブル”や“内蔵疲労”

ランナーの皆さん、お疲れ様です。快腸走社長の片岡です。


マラソンやトレラン、果てはウルトラマラソンまで走るランナーの多くが苦しむ“胃腸トラブル”。“内蔵疲労”とも呼ばれたりもしますが、皆さんはこういう経験はないでしょうか?


  • マラソンの後半で気持ち悪くなる

  • トレランの長距離レース中に、胃が補給を受け付けなくなる

  • ウルトラマラソンの後半で吐いてしまった

  • マラソンの後半に便意を伴う腹痛が来てトイレに駆け込んだ


症状を大きく分けると、胃もしくは大腸に何らかの問題として現れることが一般的です。要は、上からも下からも色々出そうになったりするわけですね。


私も経験があります。練習中にお腹が痛くなったりトイレに駆け込んだりしたこともありますし、マラソンやトレランのレース前はいつも心配でした。


胃腸トラブルは内臓の血流不足によって起こる

実は、こういった胃腸トラブルや内蔵疲労というのは、ランニング中に内蔵が血流不足になることによって引き起こされます。


我々ランナーが走っている最中は、脚の筋肉に血液が多く使われています。その間、内蔵に送られる血液は少なくなり内蔵の機能が一時的に低下することになります。特に胃、小腸、大腸といった食べ物や飲み物を消化吸収する器官の働きは、普段の日常生活に比べて弱まっています。


これは人間の身体の仕組み上、致し方ないことです。というのも、そもそも人間にとって走るという行為は本来、獲物を狩るという“食うか食われるか”の生存競争、または外敵から逃げるといった緊急回避的な行動に他ならないからです。 この場合、食べ物をのんびり食べて栄養素を吸収するよりも、今を必死に生き延びるために走ることの優先順位が高くなります。だから走っている時は内蔵の機能が低下するのです。人間の本能レベルでそのような仕組になっています。


これが1時間や2時間、長くて20時間や30時間続くと消化器官が負担に耐えきれなくなり、吐き気や腹痛などの胃腸トラブルに発展するのです。


内蔵の揺れ、冷えや熱さ、緊張も胃腸トラブルリスクに

また、走行中は内臓の血流不足に加えて色々な要因が加わって、胃腸トラブルリスクがさらに上がります。


例えば、副次的な要因として大きい順に挙げます。

  • 着地衝撃による内蔵の揺れ

  • 内蔵の冷えや熱ダメージ

  • 緊張などの心理的負担


環境や心理的要素も胃腸トラブルに関係してくるわけですね。


内蔵の冷えは今のような寒い時期のレース中によく起きます。走っている最中は内臓が血流不足になるため、内臓の温度が下がりやすくなります。そこに外気温が低かったり、暴風を受けて身体が冷えたり、雨で体温が奪われると内蔵の温度が一層低下します。

“お腹の冷え”と言われますが、人によっては寒さでかじかんだ手よりもお腹が冷たくなってしまうこともあります。


血流不足に陥った内蔵は冷たくなることによって、さらに機能低下に陥ります。すると、「胃が補給食を受け付けなくなる」といった胃腸トラブルになりやすくなります。


胃腸トラブルになるランナーが間違えがちな行動

その他、走っている最中にランナーがやってしまいがちな行動が胃腸トラブルのトリガーになることもあります。


  • 足攣り防止だと思ってマグネシウムを摂る

  • ロキソニンなどの痛み止めを飲む

  • ビオフェルミンなどの整腸剤を飲む


マグネシウムに関しては、「脚攣り防止に効果がない」と科学的に結論付けられているだけでなく、下剤に使用されるように排便促進効果のある成分です。多くのランナーが脚攣り防止を期待して、マグネシウム入りの補給食を摂っているので驚かれる方も多いかもしれません。胃腸トラブルを誘発しかねないので、レース中にマグネシウムを摂る意義を見直したほうが良いでしょう。


ロキソニン等の痛み止めは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と分類される鎮痛剤なのですが、吐き気や腹痛といった胃腸障害の副作用があります。レース中やレース直前の使用はなるべく避けたいところです。


ビオフェルミンなどの整腸剤には、プロバイオティクスとよばれる腸内環境を整える細菌が含まれています。普段の日常生活ならOKです。私は両手を上げてプロバイオティクスの摂取を推奨しています。

ただ、レース中のプロバイオティクスの摂取は話が違います。そもそもプロバイオティクスは1ヶ月以上継続して摂取して、やっと効果が期待できるものです。レース中に1〜3錠飲んで、のんびり腸活している場合ではないのです。

また、プロバイオティクスは慣れていないと、腸内でガスが発生して腹痛になりやすいので注意が必要です。レース中にお腹が痛くなったら「整腸剤を飲もう!」と即効性を求めても、逆に胃腸トラブルになりかねません。


以上、今回は内蔵疲労とも呼ばれる胃腸トラブルの概要とその要因を少し深堀りして解説しました。

中には、「今まで当たり前と思ってやっていたことが、実は逆に胃腸トラブルのリスクを上げていたんだ」と思われることもあったかもしれません。

ランナーの皆さんが、胃腸トラブルの不安なくランニングを楽しめるようこれからも有益な情報を発信していきますので、引き続きよろしくお願いします!


それでは!


株式会社快腸走

代表取締役社長

片岡治樹





 
 
 

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