top of page
検索

【設計解説】RELOADに、なぜL-グルタミンを6.5g入れたのか

執筆者の写真: 治樹 片岡
治樹 片岡
10月8日
読了時間: 6分

こんにちは。株式会社快腸走、社長の片岡です。


今日は、RELOADの設計の話をします。


RELOADには、高品質なL-グルタミンを1袋に6.5g配合しています。原材料として高価な成分で、ここまでの量を入れているジェルは数々のジェルを試してきた私が知る限りありません。


なぜ、この成分を、この量で入れたのか。開発の時に私が何を考えていたのかを、順を追ってお話しします。


出発点は「小腸を守る」こと


RELOADを設計する時、私が最初に決めたことがあります。成分の種類数をアピールのではなく、小腸を守ることだけを考える、ということです。


以前のメルマガでもお伝えした通り、走っている間は筋肉へ血液が優先的に送られ、胃腸に回る血流は大きく減ります。


胃腸の中でも消化吸収や免疫の役割を担う小腸。血流が減った小腸は、酸素や栄養が足りない状態で働き続けることになります。すると、小腸の粘膜の細胞が傷みやすくなり、腸の壁の「バリア」がゆるみやすくなることが知られています。専門的には「腸管透過性が上がる」と言い、「リーキーガット」と呼ばれることもあります。


私は、レース中の胃腸トラブルの根本には、この小腸の消耗があると考えています。


小腸の燃料になる、L-グルタミンに注目した


では、消耗していく小腸を、補給の側からどう支えるか。そこで私が注目したのがL-グルタミンです。


L-グルタミンは、体内に最も多く存在するアミノ酸の一つです。そして、小腸の粘膜細胞が主要なエネルギー源として使うことが知られています。


血流が減って苦しい状態の小腸に、小腸自身の燃料を届ける。これが、RELOADにL-グルタミンを入れた出発点です。


設計の根拠にした研究


この考えを後押ししてくれたのが、2017年にイギリスの研究グループが発表した研究です。私の著書『走力×体調の科学』でも紹介しました。

  • 対象:運動習慣のある健康な男性10名(平均24歳)。

  • 摂ったもの:3段階の量のL-グルタミン。比較のために、グルタミンを含まない飲料の回も行う。

  • 摂るタイミング:走り始める2時間前に1回。

  • 運動:気温30℃の部屋で、最大酸素摂取量の70%の強度で60分間のランニング。

  • 調べたこと:腸管透過性の指標と、小腸の細胞ダメージの指標。


L-グルタミンの量は、除脂肪体重(体重から体脂肪を除いた重さ)1kgあたり0.25g、0.5g、0.9gの3段階です。例えば体重60kg、体脂肪率10%の方であれば、それぞれ約13.5g、約27g、約49gになります。


結果は次の通りでした。

  • 腸管透過性の指標は、3つの量すべてで、グルタミンなしの時より低くなった。最もはっきり差が出たのは、一番多い量だった。

  • 小腸の細胞ダメージの指標は、中間の量と一番多い量で低くなった。


走る前にL-グルタミンを摂っておくと、暑い中高強度で走っても、腸のバリアのゆるみと小腸の細胞ダメージが抑えられた。しかも、量が多いほどその傾向ははっきりしていた。


これが、この研究から分かっていることです。


私の仮説:小腸を守れば、胃腸トラブルは減らせる


小腸の細胞が傷み、バリアがゆるんだ状態は、レース中の吐き気や腹痛、下痢といった胃腸トラブルと関係が深いと考えられています。


であれば、L-グルタミンで小腸へのダメージを抑えられれば、レース中の胃腸トラブルも減らせるのではないか。


研究が確かめたのは小腸の指標までですので、ここから先は私の仮説です。そして私は、この仮説に手応えを感じています。


私自身、去年の信越五岳110kmでは、現在製品版として販売しているRELOADと同じ成分を自分で調合した手製のジェルを使い、胃腸トラブルなく完走しました。


そして、約300名のランナーにサンプルを使っていただいた時も、製品版の販売を始めてからも、「胃腸トラブルがなかった」「気持ち悪くなってから飲んだら落ち着いた」という声を数多くいただいています。


※お客様の声は個人の感想であり、効果・効能を保証するものではありません。


設計の答え:レース前に満たして、レース中に足し続ける


この研究を読んで、私が考えたことがあります。


研究では、走る2時間前にL-グルタミンをまとめて摂っています。ただ、ウルトラマラソンやロングトレイルは10時間、20時間と続きます。その間ずっと、小腸は血流の少ない状態で働き続けます。


そこで私が出した答えが、レース前にL-グルタミンをしっかり摂って身体に満たしておき、レース中も足し続けるという二段構えです。


実は、RELOADを作る前から構想していた商品があります。それは、レース前に摂るサプリメント「STANDBY(スタンバイ)」です。


STANDBYには、L-グルタミンを30g配合する方向で開発を進めています。先ほどの研究で言えば、体重60kg・体脂肪率10%の方にとっての中間の量(約27g)にあたる水準です。


レース前にSTANDBYで満たし、レース中はRELOADで足し続ける。あまり公言していませんでしたが、RELOADは最初からこの組み合わせを前提に設計したジェルです。


「RELOAD」という名前には、走りながらエネルギーとL-グルタミンを再び充填する、という「STANDBY」と対を成す意味を込めています。


ですので、1袋に6.5gという量は、走る前にまとめて摂るための量ではなく、走りながら足していくための量として決めました。目安の通り1時間に半量ずつ使うと、10時間のレースで5袋。合計32.5gのL-グルタミンを、糖質と一緒に補い続けることになります。


高品質なL-グルタミンは高価な成分ですが、量を削ることは考えませんでした。レース中の小腸を守ることが、胃腸トラブル対策の中心だと私は考えているからです。


STANDBYはまだ開発段階で、配合も含めて検討を続けています。お届けできる準備が整いましたら、このメルマガでお知らせしますので楽しみにお待ちください。


この仮説を、研究で確かめたい


最後に、私がこの先に考えていることをお話しさせてください。


持久系スポーツの胃腸トラブルに関する研究は、近年、世界各国で進んできました。なぜ胃腸トラブルが起きるのかという仕組みは、私がいつもお伝えしている内容のところまで分かるようになっています。


一方で、「では具体的にどう対策すればいいのか」という対策法にまで踏み込んだ研究は、まだ多くありません。


だからこそ、快腸走がやるべきことがあると私は考えています。


今日お話しした仮説を、仮説のまま終わらせるつもりはありません。製品を多くのランナーに使っていただく中でデータを集め、大学などの研究機関と共同研究を行い、その成果を論文として世の中に発表したいと考えています。


私は快腸走を、ランナーの胃腸トラブル対策における日本いや世界のリーディングカンパニーにしたいと考えています。製品をお届けするだけでなく、研究を通じて、世界のランナーの胃腸トラブルの解決に貢献していきます。


RELOADを使ってくださっている皆さんの一本一本そしていただいている多くのフィードバックが、その研究への一歩になります。いつも本当にありがとうございます。


今朝私が住む妙高は8℃と冬並みだったのですが秋を感じる季節です。トレランシーズンももう少しまで続き、マラソンシーズンが始まりつつあります。

皆さんが積み重ねてきた練習を、胃腸トラブルに邪魔されることなく最後まで出し切れるよう、妙高から応援しています。


▼RELOAD 通常版(5個セット 7,980円・税込)


▼RELOADの成分や開発の考え方はこちら


株式会社快腸走

代表取締役社長

片岡治樹

 
 
 

最新記事

すべて表示
トレラン初の総合入賞。心拍178でも胃腸トラブルなし

こんにちは。株式会社快腸走、社長の片岡です。 突然ですが、皆様は「短いレースなら胃腸トラブルは関係ない」と思っていませんか。 実は、短いレースには短いレースなりの、胃腸トラブルの起きやすさがあります。 昨日、地元妙高エリアで開催された上越妙高エクスプレストレイルのショート14kmに出場し、男子総合6位に入ることができました。記録は1時間20分15秒。トレランのレースで総合入賞したのは、今回が初めて

 
 
 
2週連続100kmで、胃腸トラブルがゼロだった3つの理由

こんにちは。株式会社快腸走、社長の片岡です。 突然ですが、皆様に一つ質問させてください。 脚はまだ動くのに、レース中に胃腸トラブルになってしまい、レースが絶望的になった経験はありませんか。 吐き気でジェルが喉を通らない。トイレの場所ばかり気になる。そうして、積み上げてきた練習を出し切れないままゴールした。あるいは、ゴールできなかった。 もし一度も悩んだことがない方は、今日のメールは読み飛ばしていた

 
 
 

コメント


bottom of page